つづみ型の曲線がきれいなカップは、ご尊父
富雄様の形です。広がって飲みやすいプロ
ポーションと、広幅のハンドルが特徴。
なんだか優しい空気を送ってくれます。
私も毎朝このカップでコーヒーを２０年近く。
よく飽きないものです。多分色も模様も、出しゃ
ばらず憚らず、自然な姿で卓上に座している。
粘土や釉薬の調達から窯焚きまで、全てが
開窯の頃と同じ手仕事。そんな背景もあり、
数々のメディアにも使われるのでしょう。
何気なく刷毛で付けた緑の模様。でも他の
産地とは明らかに違う素朴な味わい。今の時
代では考えられない『しきたり』を守り続ける、
小鹿田そのものが人間国宝の小鹿田焼。

機械は使わない。職人を雇わず弟子を
採ることもしない。一子相伝の民窯の里
おんた焼、黒木昌伸窯が作りました。