レモンの色をしたカップ。容姿はまるで、
ひょうたんの様にぷっくりとした下ぶくれ。
表面に溝が幾重にも、真っすぐスートっと
垂直に。しのぎと呼ばれる仕上げです。
不揃いで整然とした、とても緻密な線を
一筋ひと筋、カンナで彫ってゆきます。
バランス感は手仕事の妙です。
持ち手は、バーナード　リーチ氏直伝の
ウエットハンドル。指を通す持ち手の上に
角の様な突起が付いています。持ち手に
通した人差し指と、角の上に添えた親指。
２本の指でカップを支えるよう持ちます。
だから持ちやすい。民芸の極意を体現。
『用の美』の発想から生まれたのかな。

山陰の雄。
３代４代と紡ぐ異国情緒あふれる
布志名焼、湯町窯の作品です。