型絵染ってご存じですか。芹沢けい介氏が有名ですね。
作り方は、まずデッサン。次にひと色ごと、渋紙に写し
切り抜いて型紙をつくります。仕上げは生地や和紙に
一色ごと染料をさして絵になるのです。古くからある
着物や和雑貨で発展した、染色技法のひとつです。
そんな技法で紫陽花を染めました。手織りに麻生地に
薄紫や緑の色調を凝らし染ました。おだやかな作品に
なりました。万葉の時代から詠まれた日本原産の花は
もの静かな存在なのかもしれません。
『綺麗なんはいいよ。畔に咲いてるようなのが好きやな。』
『写真はアカンは。線１本でもいいから描かんとイメージが
湧けへんもん。』京都弁のお話を思い出します。そんな
かたくなな染色家、高山誠氏が染めました。

人間国宝の稲垣稔次郎氏に師事した、高山誠氏。
京都市立美大を卒業後、染色に明け暮れました。
氏が好んだのは山野の草花。自然を愛し染めました。